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「メッセンジャー」 power×半田ヤスユキ氏

みなさんこんにちは。お元気ですか?そうですか。私も元気です。ありがとうございます。

このサイトの日記では、何度かメッセンジャーに言及してきました。都市で自転車に乗る場合、それがどのような形態であれ、メッセンジャーに遭遇せずに長時間自転車に乗ることは不可能ではないでしょうか。それはまるで、空から落ちてくる雨粒が当たらないように歩くのが至難の業であるのと同じです。

この日本に住む、世界に住みつつ自転車に乗るあなたからして、メッセンジャーとはどのような存在なのでしょうか。What is messenger? このような大きな疑問を胸の中に抱えつつ生活しておられる方は多くおられると思います。え?そんな疑問持ったことない?そうですか。わかりました。しかし、ついにメッセンジャー、正確に言えば、メッセンジャー会社の代表との対談なのです。私も興奮しています。



power
半田さん、こんにちは。powerと申します。今日はどうぞよろしくお願いします。
半田
こちらこそ。
power
では早速ですが、簡単な自己紹介をお願いできますでしょうか。
半田
京都メッセンジャーKAZE代表の半田ヤスユキです。あ、ヤスユキはカタカナでお願いします。
power
それはひょっとして、こだわりですか?
半田
そうです。
power
こんなのはどうでしょうか。半田安雪。
半田
だめです。
power
では、半田康侑樹&オメガドライブ。
半田
だめです。ていうか、全然違うし・・・。では、PAWAーさん、となったらどうですか。
power
やだ。
半田
でしょう。
power
ですね。
半田
そういうことです。
power
なるほど。半田ヤスユキさんですね。了解しました。では、メッセンジャーKAZE、この最後のアルファベットはローマ字でなければいけないのでしょうか。
半田
はい、ローマ字でなければなりません。
power
これも、こだわりでしょうか。
半田
そうとも言えますし、そうでないとも言えます。実は別に漢字でも構わないのですが、漢字で書くと「メッセンジャー風」 となり、 「めっせんじゃーふう」って読んでしまう人がいるという意見があったので、ローマ字にしました。
power
なるほど。もっともなご意見だと思います。メッセンジャー風のメッセンジャーは真のメッセンジャーに含めることが可能かどうかで一悶着ありそうですもんね!
半田
そんな大げさなことは特にないと思いますが、お客さんからは、「風さん(カゼサン)」って言われてます。
power
呼びやすいですね。カゼサンですか。ひょっとしてこのカゼサンも、片仮名である必要が・・・。いや、延々とこの話で済ませるわけには行きませんので、先に進みたいと思います。些末なことを見極め、それらを後ろに追いやること。それが大人ってもんです。
半田
え?
power
独り言です。では半田さん、自転車はお好きですか?
半田
はい、大好きです。
power
偶然です、私と同じですね。いつ頃から自転車に乗り始めたと記憶されていますか。
半田
いつ頃って言われても記憶にないですね。
power
おお!記憶にない時から自転車に乗っておられた、ひょっとしてそれは、生まれたときには既に自転車に乗っていた!というヤツですか!
半田
幼稚園入る前にはすでに乗っていたと思います。親いわく、兄貴の自転車で一人で練習して、気がついたら乗ってた、そうです。
power
私の暴走気味な推測は間違っていたようですね。失礼しました。しかし、幼稚園の前から乗っていたとは、随分と早いですね。
半田
そうですかね。
power
絶対そうです。さて、自転車は楽しいですか?
半田
楽しいですよ。かなり。
power
いい感じですね。半田さんの自転車LOVE度が伝わってきます。ところで、このサイトの掲げる目的の一つとして、自転車を通してクールなライフを提案する、というものがあるのですが、自転車はクールでしょうか?
半田
クール?どうでしょう・・・
power
ドテ。率直なご意見、ありがとうございます。ドテ。二回もこけてしまいました。さて、気を取り直してメッセンジャーに関する質問に行きます。よろしいですか?
半田
はい、どうぞ。
power
本当に、よろしいですか?
半田
はい。
power
念を押してみました!では、行きます。メッセンジャーとは何をする人のことですか。
半田
簡単に言えば、急を要する書類・小荷物等を自転車で配達する人の事です。
power
わ、すごく簡潔にまとまっている、しかしそれでいて漏れのない表現ですね。よく理解できました。で、そのような人のことを指しているメッセンジャーですが、どのような人がメッセンジャーになることができるのでしょうか。
半田
その土地の土地勘さえあれば誰でもなれると思います。
power
自転車に対する愛着などはどれほど必要でしょうか?
半田
それなりに必要だと思います。仕事道具ですし。
power
なるほど。メッセンジャーKAZEとは一体何でしょうか。
半田
京都の自転車便会社です。京都市内11区をサービス地域にしています。主に京都市内で配達しますが、大阪までも配達します。
power
大阪までですと、結構な距離になるかと思いますが、そのような仕事があるのでしょうか。
半田
さすがに大阪までの配達は自転車では行きません。近くの駅まで自転車で行って、そこから電車にのります。電車だと40分くらいなので。向こうに着いたら、自分で歩いて届ける時もありますが、多くの場合、大阪のメッセンジャーと受け渡しします。後はヨロシク~、みたいに。
power
具体的には、半田さんはどのような仕事をしておられるのですか。
半田
今はメッセンジャーとしては走らず、事務所で仕事を受注するオペレーターや配車係のディスパッチャーをやってます。
power
大切な仕事ですね。その仕事では、何が難しいですか。
半田
ディスパッチャーをやっている時ですが、忙しい時間帯になるとオーダーが集中するので、それをいかに効率よく無駄なく仕事を振り分けるか考える事です。将棋みたいにイロイロな組み合わせを考えて、すぐに判断し伝えなければならないからです。配車一つで配達時間が早くなったり遅くなったりするので、神経使います。
power
将棋みたいですか。では楽しい点は。
半田
忙しい時にイロイロな組み合わせを考えるのが、逆に楽しいですよ。
power
なるほど。難しさの裏に楽しさあり、と。して、このメッセンジャーですが、京都には何社あるのでしょうか。
半田
うちを含めて、2社しかありません。ちなみにバイク便は5社あります。
power
バイク便とは仕事がかぶるのではないですか?
半田
昔はよくかぶりましたね。最近は、ほとんどうちが取ってしまったので、かぶりませんが・・・ははは。
power
あ、メッセンジャーが優位なんですね!素晴らしいです。ところで、その、バイク便の人達を失業に追い込むくらいのメッセンジャーですが、日本にメッセンジャーは何社くらいあるのでしょうか。
半田
はっきりとは分かりませんが、40社くらいあると思います。東京がやっぱり1番多いです。その次が大阪ですかね。
power
そうですか。ということは、メッセンジャー会社が一つもない県がいくつもあるということですね。
半田
そうなりますね。
power
ところで話は変わりますが、「メッセンジャー」という映画がありましたね。
半田
まだ当時マイナーだった「メッセンジャー」という職業の認知度を社会に高めてくれた点では良かったと思います。
power
徐々にメッセンジャーという職業の認知度は高まっているとはいいことですね。日本と海外での違いがあると思うのですが、世界全体で見たとき、メッセンジャーの知名度はどのようなものですか。
半田
そうですね、海外でのメッセンジャーの知名度は高いですよ。ビジネスや生活の一部に無くてはならない存在になっています。日本も少しづつそうなりつつありますが・・・。
power
今後の発展が楽しみですね。しかし、以前から思っていたのですが、メッセンジャー同士のつながり、これはなぜでしょうか、強いように思うのですがどうですか。
半田
そうですね、かなり強いと思います。普段は自分の街でしか仕事をしないのに、東京や大阪、その他、全国にものメッセンジャーの知り合いがいます。普段はネット上、メールでしか話はできませんが。京都に来た時は一緒に遊びますし、逆にこっちから遊びに行った時も仲良くしてくれます。
power
海外でも?
半田
そうですね。国内に限らず、海外に行った時も、初対面なのに、メッセンジャーという共通点だけで、すぐ仲良くなれます。実際、アメリカに行った時も、初対面だったのにイロイロ連れてもらったり、家に泊まらせてもらったりしました。このメッセンジャ同士のかなり強いつながりは何なんでしょうね。
power
それは、私の質問ですYO!しかし、不思議なくらいつながりがあるんですね。楽しそうです。競技と違って、特に何かを競いあっているわけではないですもんね。では、自転車そのものに目を向けてみますと、メッセンジャーの乗っている自転車には個性的なものが多い気がするのですがどうでしょうか。
半田
個性的なんですかねー。メッセンジャーは皆、仕事として自転車に乗っているので、趣味や移動手段として自転車に乗る人とは自転車に対する感覚が違うような気がします。
power
なるほど。
半田
見た目、性能、どうこうよりも、仕事として使えるか?って事で自転車を選びます。実際うちの会社は、カーボンやアルミではなく鉄、すなわちクロモリの自転車に乗っている人ばかりですし。
power
耐久性重視ということでしょうか。
半田
そういう事になります。多少凹んでも乗れるし・・。
power
確かにそうですね。溶接もできますし。私は基本的にロードに乗ることが多いのですが、メッセンジャーを見かけることがあります。メッセンジャーから見てロードに乗っている人はどのように写っているのでしょうか。
半田
特に意識はしていませんが。
power
ドテ。ありがとうございました。ではもう一つロードに乗っている私から質問させて下さい。メッセンジャーの人が使っているギアはいつも軽めで、ペダルを踏むのではなくクルクル回している人が多いのはどうしてですか。
半田
そんな事ないと思いますけど。人によってバラバラだと思います。
power
うーん。なんといいますか、今日半田さんとお話しして、メッセンジャーに対する先入観を捨てる必要性を強く感じました!人によって様々なんですね。では、私が以前から密かに抱いていた疑問なんですが、あのメッセンジャーバッグの中には何が入っているのですか?
半田
人によって様々じゃないですか?
power
ガーン!
半田
基本的には修理道具とか地図とかだと思いますが。
power
修理道具とか地図とか。なるほど。次に進みます。現在半田さんはKyotoLOCOの準備のために、超多忙であるそうですが、ズバリ、KyotoLOCOとは何ですか。またその目的は何ですか。
半田
簡単に言うと「メッセンジャーのメッセンジャーによるメッセンジャーのためのイベント」です。国内・海外からたくさんのメッセンジャーを集めて、いろんな競技をしたり、パーティーで飲んだりしながら、メッセンジャー同士の交流を深める場を提供するのが目的です。メッセンジャーのお祭りみたいなものですかね。
power
具体的にはどのようなイベントが用意されているんですか?
半田
普段のデリバリーのように荷物を運ぶ模擬集配レースとか、スプリントとか、スタンディングとか、イロイロあります。6インチの自転車を使って競うミニバイクレースもあります。
power
参加できるのはメッセンジャーだけですか?
半田
メッセンジャーでなくても誰でも参加できます。その場にいる全ての人が参加者です。
power
いいですね!不勉強なのですが、LOCOとはどういう意味ですか。
半田
「loco」とは、気が変になった、きちがい、っていう意味です。
power
自転車気狂い、ってな感じですか?
半田
まさにそんな感じですね。
power
KyotoLOCOを計画をされてきて、これまでどのような困難がありましたか。
半田
やっぱり資金面でしょうか・・・。資金を集めるのに苦労します。
power
一番難しそうなところですね。しかし、結構大きなスポンサーも獲得しておられるようですので、是非頑張ってください!それで、このKyotoLOCO、面白いのですか。
半田
もちろん!最高に面白いと思います。
power
おお!私も可能な限り覗かせてもらますね!
半田
是非!
power
KyotoLOCOの野望は何でしょうか?
半田
いい質問ですね。それは、メッセンジャー世界大会、Cycle Messenger World Championships(CMWC)を日本で開催する事です!
power
おおおー!絶対実現させて下さい!
半田
はい、もちろん頑張りますよ! か~な~り大変ですが・・・。


現在、半田氏は、メッセンジャーとして走っておられるわけではない。しかし、氏の自転車にかける想いには煮えたぎる熱いものがありました。
自転車を通した人とのつながり。これは競争ばかりの競技の世界からすれば、見習うべきことではないでしょうか。
そして、半田氏が企画、開催されるKyotoLOCOは、海外からの参加者より、大変に高い評価を得ているそうです。日本で最大のメッセンジャーイベントは、東京でもなく、大阪でもなく、京都で開かれているのです!
メッセンジャーは単なる自然発生的なカルチャーなのではなく、半田氏のような自転車を愛する人達の燃えるようなエネルギーが原動力なのでした。また、メッセンジャーに勝手に伴うアンダーグラウンドな雰囲気よりも、もっとオープンにしたいと、氏が言っておられたのも印象的でした。
まずは手始めに、毎年開催されるというKyotoLOCOに、あなたも顔を出してみてはどうでしょうか?

power(2004/04/25)


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