05_fukao

レース好きのサガ

実用車 in Malawiマラウイでは、自転車は日本以上に交通手段として利用されているようです。ひとつの町(村かな)から次の町まで通常10km以上はありますが、自転車で移動している人は少なくありません。そんなマラウイの皆さんが使っているのがインド製と思われる黒い実用車(写真参照)。変速機なし、ロッドブレーキのイカしたチャリです。こちらの人は貧しいのでどんなにオンボロになっても大切に乗っています。それに比較するとボクの2万円かそこらのマウンテンバイクCobra号は超高級車でしょう。

ボクはこちらにいると外人(当たり前やけど)で、外人が自転車に乗っているのは珍しいことです。というのも普通、白人はクルマを持っているのでわざわざ自転車に乗らないから。外人たるボクがチャリで幹線道路を走っていると目立つことはご理解いただけるでしょう。そんなボクがオンボロ実用車に乗ったマラウイの人を抜かすことはよくあるのですが、元気のある若者が抜き際に競ってきます。さらに面白いことに近くまで追いつかなくてもなぜかボクの殺気を感じ、追いつく100mくらい手前から抜かれまいとスピードアップするヤツもいます。

さらにさらに日本では考えられないことがこちらではあります。このマラウィアンチャリダー達は「後ろにつく」ということをしてきます。日本の一般人でいくら程の人が「空気抵抗が自転車走行の主たる抵抗」であることを知っている人がいるでしょうか。マラウイの人はいつも長い距離を乗っているので生活の知恵としてコレを知っているのでしょう。 

で、競ってくる彼らはボクの後ろにつきます。ボクは基本的に涼しい顔をして前を引きますが、先頭交代はなしです。本来マラウィアン同士では先頭交代をするようですが、こちらも元競技者のプライドもあり、ずっと一人引きです。 ま、チャリのハンデを考えると当然ともいえますが。しかし悲しいかな、引いてあげている恩をあだで返すヤツが非常に多い。ヤツらは幹線道路から自分たちの村に向かうための支線との分岐点がくるちょっと手前でダッシュをかけてボクを置き去りにしてから支線へと曲がって行く。勝ち逃げだ。くそー。ホントはこちらにも余裕があるので負かしてやりたいのだが、そんな大人げないことはボクにはできない。あくまで「涼しい顔」が基本。

とまあ、どこに行っても自転車競技が好きなボクの頭のなかで巡っていることは変わらないという話でした。

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コメント3

フカオ :

>powerさん
そーなんですよ。マラウイは面白い国です。日本的感覚でいうとありえない国でもあります。この前、友人から聞いた話でスゴイのがありました。マラウイの方が友人のお葬式に参列するためにオンボロ自転車で100km離れた町に行ったという話。これはもちろんボクらみたいな自転車好きの方ではなく、一般の方の話です。ね、ありえないでしょ。恐るべしマラウイアンの基礎体力。

>ymさん
コメントありがとうございます。やっぱり自分より走れそうな人が来たら「負かしてやりたい」と思ってしまうのは自然なことなんでしょうか。行動に移すかどうかは別として、皆さんも同じようなことがやはり頭の中をグルグル巡ってるんですかねー。

ym :

こんにちは。はじめまして、ヤマシタと申します。
以前からいつも楽しくpower's cycle diaryを読ませていただいております。

>幹線道路から自分たちの村に向かうための支線との分岐点がくるちょっと手前でダッシュをかけてボクを置き去りにしてから支線へと曲がって行く。

マラウイの人の気持ちがなんとなく分かってしまいます。
日々がレースですねぇ!

power :

こんにちは。
今回の話も楽しく読ませていただきました。

>近くまで追いつかなくてもなぜかボクの殺気を感じ、追いつく100mくらい手前から抜かれまいとスピードアップするヤツもいます。
こ、これは、面白いですね!マラウィってなんて面白い国なんでしょう。

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