Breaking Away
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映画評:「ヤングゼネレーション」(1979、米国)

アカデミー主要5部門にノミネート、脚本賞を受賞している青春自転車映画。ピーター・イエーツ監督。主演はデニス・クリストファー。デニス・クエイドも出演。原題は「Breaking away」、訳すと自転車用語のいわゆる「逃げ」ですが、逃げるシーンはありません。

米国インディアナ州、インディアナ大学のそばに住む冴えない4人組。イタリアかぶれの主人公デイヴを中心に、自転車(競技)を通して自分達の青春を切り開いて行く、というお話です。

映画の冒頭で、デイブが「ボンジョールノ!」と辺りかまわずイタリア語を叫ぶシーンがありますが、観ていて耐えられません。イタすぎます。イタリアだけに、イタいのか。あっはは。なんて愉快なことも浮かんできません。

こんな始まりに私は「この映画は、この先どうなってしまうのだろうか・・・」と不安で一杯になりました。しかし、挫折を繰り返しながらも常に自転車へ回帰してゆく彼を見ているうちに、「ははーん、こいつは自転車かぶれの映画だね!」と気づいたのです。

"~かぶれ"とは何でしょう。それは特定の事柄に対して前後の見境がつかなくなるほど自己中心的なことである。青春には前後の見境が必要ないのと同様、自転車競技者は、見境無く、遮二無二練習しなければならないのではないか。その過程上に挫折があり、そのひたむきさの上にあるかぶれは美しいのだ。と納得した私は、映画中で自転車競技の本質と青春の迷惑さとが重なっていく様に胸を熱くしました。

ついついあら探しをしてしまう自転車のシーンも、なかなか高い完成度です。大きなレースなのに誰も観客がいないシーンがありますが、そこでは、ああ、そうなんだ、レース中にはこんな車輪の音しか聞こえない寂しいシーンが多いよなあ。そうそう!と共感します。

何より、この映画が単に青春ものとして終わっていない(私の中で)理由は、自転車に乗っているときのデイヴのフォームが良い、という点に尽きます。かなり乗り込んでいると見た。ギアの選択も申し分ありません。少し重めなのも、ビンディングペダルではないので当然です。

しかし、最後にどうしても突っ込みを入れたくなるシーンがやってきます。

  • こんな意味不明な自転車レースが成り立つわけがない!
  • レースなのに、前に着かずにバラバラに走るなんてことがあるわけがない!

主人公よりもデニス・クエイドの圧倒的格好良さにキゼツしそうになりながらも、イタリアに裏切られた次にはフランスかぶれを始める主人公を眺めながら私は、

自転車とは やりすぎることと 見つけたり

との映画の発するメッセージに青春の日々を思い返し、目頭が熱くなりました。

そう、Breaking awayとは、常識から独り逃げを打つこと、何にも囚われることなく独走しつづけることなのでした。自転車(競技)とは人生における何なのか?と悩み続けて来られたあなたは必見です。

☆☆☆★(☆=20点、★=5点)
power(2002/03/17)

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コメント2

power :

◆ タクヤ 様
そうなんですよねー。どこにもないんです。普通は置いていないと思います。

私がようやくヤングゼネレーションを見つけたのは、(横浜に住んでいた頃)渋谷のTSUTAYAでした。

うーん、こうなったら映画にお詳しいBABAさんに頼るしかないっ!
「BABAさーん!助け船を~!」

タクヤ :

ヤングゼネレーション、ビデオ屋色々探しても無いんですが・・・何処に行ったらみれるんでしょうか?

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