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BARIBARI

ロードBARIBARIの格好で自転車に乗っていると、それが興味の対象になることは避けて通れません。信号などで止まっている時は特にそうです。しかしサイクリストたるもの、興味の目を持って見られたり質問された時には冷たく無視するのではなく、それなりのナイスな反応をするのが義務ってもんじゃないでしょうか。

土曜日のことです。六地蔵のイズミヤ(ってほとんど誰もわかるはずないですが、この信号は長いのです。)の前の信号を渡ろうと待っていたとき、好奇心のカタマリとでも言えそうなおじさんが横に立ちました。

ちらちらっと私や自転車を見るので、興味があるんだなと思いました。ちらちらっにとどまらず軽く覗き込んだりしてこられるので、無視し続けるのが申し訳なく思えてきました。こんなヘンテコな格好をしている限り、きっと説明責任が科せられているのです。

「珍しいですか?」

おじさんにこう尋ねたとき私は 「おおっとpower君、今のはなかなか気のきいた質問だねえ!」 と、心の中でスタンディングオベーションしつつ自画自賛したのです。
“何ですか?” では味気なさ過ぎ、“自転車に興味がありますか?” でも会話は発展しない。丁度いいところを突いた話の振り方だと思ったのです。

するとおじさんは、うん、と頷いてから嬉しそうに前輪のタイヤを押しました。

「これが細いよね」
「はい」

タイヤが細いというのはよく言われることです。次には、安定して走れる? が続くものと推測しました。ところがそのおじさんは予想外の質問をしてきたのです。

「70km/hくらいは出る?」

うっ。いい線行ってます!そこで信号は青になりました。

「は、はい。下り坂でならでます。でも長い下りじゃないと出ません。では!」

とドギマギしながら行きました。50とか60でなく、70。いい線を突いていたのは明らかにおじさんの方でした。

完。

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