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こぐこぐ自転車

伊藤礼著『こぐこぐ自転車』(平凡社)を読んでおります。

全宇宙でもっとも信頼のおけるジャーナリスト、日垣隆氏がメールマガジン(有料)で、「今年最高の1冊!」と絶賛され、日垣氏も折りたたみ自転車を購入してしまった! というくらい、実にすぐれて自転車の面白さがつづられて、「自転車最高」ミームをガッチリ持った書物なのでした。

著者・伊藤礼氏は、「チャタレイ裁判」の伊藤整氏のご子息、現在73歳、70歳前後に自転車に乗り始められ、こぎにこぎまくって、

「二〇〇三年の暮れ近く、私は所有する四台の自転車の走行距離合計が四千九百十八・九キロメートルになっていることを発見した」

…のであった。

その著者が、あちらこちらをこぎまくるの記、「あー、わかるわかる」とか、「おっ!」と目からウロコが落ちる着眼点とか、人間の深淵をのぞかせる文章とか、が素晴らしいのでした。

著者は、3台の折りたたみ自転車を購入されたのち、

「自己所有の自転車がすべて折り畳み自転車であることに気がつき、なんとなく恥ずかしさを感じ始めた。全部が折りたたみ自転車であるのは、所有者の性格にどこか屈折したものがありそれの反映である、と、私は考え始めた。私は悲しくなった。なぜそんなに屈折しているのか。正々堂々と胸を張って生きていたっていいじゃないか。そう考えはじめたのである。」

まったくうなずける文章ではないでしょうか。私も3台所有する自転車のうち、1台は折りたたみです。私の性格は確かに約3分の1(もっと?)屈折しているので、著者の指摘に大いにうなづいたのであった。

私の折りたたみ自転車はジャイアントの「MR4F」、奇しくも著者の所有する車種と同じであります。

著者は、6台の自転車のサイクルメーターの積算距離を比較し、いちばん乗っていないのがジャイアントMR4Fであることを知ります。

「逆にいちばん乗っていない自転車はジャイアントだと分かるには辛いものがある。おめかけをほうぼうに囲っている人なら私の心のこういう葛藤を理解してくれるだろう、と思うのである。」

私もジャイアントのMR4Fがいちばん乗っていない自転車であり、埃がかぶるままにまかせているのを見るたび、心の痛みを感じ、たまには乗らねばと思うのであるが、なるほどそれは「おめかけをほうぼうに囲っている人」の心の葛藤と同種のものであるのか、と大いに感心したのである。しかしそれはまったく役に立たない知識なのであった。

ともかく、自転車が最高であることに目ざめるに遅すぎることはなく、70歳を過ぎたとしても、最高な自転車をこぎこぎできる幸せは永遠に続くのだ。私は、高齢化社会、何ぞ恐れるに足りず、と大いに意気が上がったのであった。

この書から「自転車文学」が誕生したと後世に長く記憶されるであろうグンバツの逸品、東京の地名が頻発するので、京都人・私には面白さが存分に看取できぬもどかしさはありながらも、バチグンのオススメです。

☆☆☆☆★★(☆= 20点・★= 5点)

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 朝から雨。それも激しい雨。今日はオパールに出勤する前にジムへ行く予定だつたのだ... 続きはこのサイトで。

コメント2

BABA :

>リサさん
書き込みありがとうございます!
ロードに乗っておられるのですね。カッコいい!
あ、私も乗ってます。カッコいい!

それはともかく、なんだかとっても励まされる本です。ぜひ、お読み下さい! 感想お聞かせ下さい!

リサ :

はじめまして!
本屋さんで探してみます!
私は還暦過ぎても自転車に乗りたいと思っているので、是非参考に・・・・?

そういう私は、去年からロードに乗り始めた「ヘナちょこライダー」です(^^;;

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