闘えVELOTAXI その5
最終回は一番大切な話。ベロタクシーはこれまで何人ものドライバーによって支えられてきた。
正直なところ台所の苦しいベロタクシーではドライバーの稼ぎは少ない。エリアだけでなく運行時間にも制限があるので、この仕事だけでは生活していけない。にもかかわらず彼等は他のアルバイトと掛け持ちすることで、なんとかVELOTAXIを走らせてきた。
運営側としては京都の車両減少にあわせて、そんなドライバーの数を減らす場合もあった。生活のために去っていったドライバーも大勢いる。お互いに心の底から辛い選択だったと思う。
ベロタクシーには面白い人が大勢関わってきた。コータローさん、サトーさん、カトーノさんetc.紹介したい人はいっぱいいるが今回は東京の長瀬君を取り上げて例としよう。
長瀬君はスーパーライト級日本ランキング4位のプロボクサーだ。日本タイトルにも挑戦し、将来は東洋チャンピオンを目指している。ベロタクシーにも深く関わり、カトーノ君とならんで東京のドライバー達の兄貴分的な存在だ。
先月末、僕は故障車両の修理に東京に行った。普段はカトーノ君と東京の自転車屋さんが面倒を見ているのだが、ちょっとややこしい修理がたまったので京都から行かせて貰った。カトーノ君は電気系統を独学とみようみまねで勉強し、今では僕よりはるかに詳しい。しかし正直なところ長瀬君にはメカニックの仕事は期待していなかった。そもそもこれは彼の仕事ではない。
ある日地下の格納庫で長瀬君と二人で作業をすることになった。時間も無かったので彼にもドンドン仕事を振った。作業をしつつ「大丈夫かなぁ。」と横目でみていると、真剣に車体と取り組んでいる。最初のうちは手順を逐一説明したのだけど、一生懸命考えながら手を動かす姿に、任せても大丈夫だと判断した。
二人でブレーキの作業をした。リアブレーキは安全のために最も重要な部分である。ボクサーの命である手が軍手に染み込んだグリスで汚れていった。その指の無骨さと裏腹に細かい作業も淡々とこなしていく。集中力はさすがにボクサーならではだ。だけどこの眼つきはどうだ。車体を愛し、パーツを見つめ、作業を楽しむ優しい眼つき。
「なんで長瀬訓はベロやってるん?面白い?」
「…おもしろいっスよ…」
自分を言葉で表現するのは苦手なのかもしれないと思い、それ以上は聞かなかった。でもあの眼つきが全てを物語っていたな、と思う。ジムでの練習の時間ギリギリまで彼は作業を続けてくれた。
こういった人達がベロタクシーにはいる。車両より彼等こそがベロタクシーの本当の値打ちだ。
話は京都に戻る。京都のベロタクシーにも面白い人が何人も関わっている。しかしエリアの問題から彼等はベロタクシーだけではやっていけない。メッセンジャーとして走っていても、道路で彼等と顔を合わす機会も段々減っていっている。本当は京都のドライバーを紹介したかったが、皆他の仕事で忙しそうだ。
彼等のような人間をサポートできない事を、京都府も京都市も恥じるべきだ。観光だなんだと過去の遺産にしがみついているくせに、新しくできる物といえば高層マンションと高速道路だけ。「ゼネコンとの癒着」なんて共産党みたいなことは言わないが、「大型インフラ開発こそ政治家のやるべき仕事だ、それこそ市民の幸福の基礎だ。」と考えているとしたら大きな間違いだ。ベロタクシーや、そのドライバー達こそが京都の未来にとっての財産である。未来の社会のビジョンを持たない人間には、政治家や役人になる資格はない。もし10年後、100年後の京都の街のことを考えるならやるべき事はVELOTAXIの中にある。
ここまで読んでくれた読者の皆様。上記のようなことも考えつつ、VELOTAXIがどうなるか、特に京都でのエリア拡大がどうなるかを僕と一緒に見守ってくれれば本当に嬉しい。
そしてもしアナタがベロタクシーを応援したいなら時間を作って乗車して欲しい。そしてドライバーに応援している旨を伝えてあげて欲しい。
【VELOTAXI 京都】
075-241-7645
13:00~17:00 (4月1日~10月31日)
大人300円 子供200円
運行エリア他 HP参照 http://www.velotaxi.jp/
エリア内を移動していますが新風館(烏丸三条上ル)で待っていれば乗れます。
【VELOTAXI 東京】
03-5333-4813
12:00~18:00 (4月1日~11月31日)
初乗り500mまで 大人300円 子供200円
超過100mごとに 大人50円 子供30円
運行エリア他 HP参照 http://www.velotaxi.jp/
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みーこさん
是非ぜひ乗ってください。ちょっと気恥ずかしいかもしれませんが楽しいですよ。「フレー!フレー!VELOTAXI!頑張れがんばれVELOTAXI!」ってシュプレヒコールを送ってあげてください。
エリア拡大はほんとVELOTAXI京都の悲願なんです。
2Zさん
丸の内の巨大で非人間的なビル群の中を走るVELOTAXI。意外と景色に溶け込むのが不思議ですね。お薦めは夕方の日暮れ時です。夕空を背景にしたビルの窓の光がキレイです。自動車や自転車ではなかなか気がつかない風景です。
BFFを観るために東京へ来ました。
早速、有楽町でベロタクシーに乗りました。
楽しい乗車でしたよ。
>そしてもしアナタがベロタクシーを応援したいなら時間を作って乗車して欲しい。そしてドライバーに応援している旨を伝えてあげて欲しい。
了解しました。今度乗ります。そして応援してますと伝えます。こんな事しかできませんが、エリア拡大してくれたらいいのにと、思います。